こんにゃくゼリー
ゼリーは、手軽さや食べやすさから、保育現場だけではなく、老人福祉の現場でもおやつとして出されることがあります。僕も、風邪をひいて食欲がないときなどに食べることも多いです。
こんにゃくゼリーは、一見ゼリーと同じように見えますが、実はまったく違う食べ物。メーカーのWebサイトには、こんにゃくゼリーのいいところが沢山かかれています。ただ残念なことに、こんにゃくゼリーをのどに詰まらせて死亡するという事件が起こっています。
こういった事件は1995年ごろに多発しました。そのため、こんにゃくゼリー大手のマンナンライフでは事故原因を検証し、その結果が「ハート型容器」になったそうです。以下、マンナンライフのWebサイトより。
こんにゃくゼリーに関する報道について平素は弊社商品に格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
過日、こんにゃくゼリーの事故に関する報道がありました。
以前こんにゃくゼリーブームの際、同様の事故が発生した経緯もあり、 弊社では「なぜ同じこんにゃく製品である板こんにゃくには事故がないか」を当時徹底的に検証いたしました。
その結果、事故の原因は硬さや大きさの問題ではなく「吸い込まなければ食べられない容器」が問題であり、 吸い込む事により事故が起こると弊社では判断しました。
この問題を改善するため、「ハート型容器の底をつまみ、押し出せば吸い込まずに食べられる」 安全性を追求した独自の容器を開発し対応してまいりました。
しかし、昨今のこんにゃくゼリーブーム再来により、過去の経緯も忘れられ、市場には何の改良もしていない、 当時のままの容器の商品が見受けられるのは残念なことです。
弊社では今後もさらに安全性の高い容器への改善を重ね、努力してまいりますので引き続きご愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。
確かに、板こんにゃくや糸こんにゃくで窒息死、という報道はほとんど聞いたことがありません。押し出して食べられるようにするという発想はさすがだと思います。でも、国民生活センターのこんにゃくゼリーの事故によると、
といった、「小さく切って食べさせても、喉に詰まらせて死に至る」という事例も報告されています。とすると、容器の形状は関係がないのかもしれません。
平成19年5月23日の公表への反響として新たに寄せられた死亡事故(2件)
○父親が祖母にこんにゃく入りゼリーをスプーンで小さく切って与えていたところ、喉に詰まらせた。救急車で運ばれたが、低酸素脳症になり、3ヶ月後に死亡した。報道でこんにゃく入りゼリーの死亡事故を知ったが、事故数はもっと多いと思うし、危険性も思ったほど知られていないのではないかと思う。
このサイトでは、今回の報道にかかわる製品名とメーカーも公表されています。今後、国民生活センターや各メーカーでの対応がされると思いますが、こんにゃくゼリーにかかわる事故はこどもや高齢者にかかわる施設や現場で起こっていることが多いです。どのような食品であっても、福祉の現場では十分気をつける必要がありますね。
コメント(1)
マンナンライフのWebページが、一部訂正されています。
容器の形状が窒息事故につながる、というような記述はなくなっています。