7月21日(祝・月)に開校70周年記念礼拝を行いました。
現在は、日本基督教団 土師(はぜ)教会牧師である寺田悳英牧師に『命ある限り』というテーマで奨励をして頂きました。
寺田先生は、同法人の最初の施設、桂保育園の卒園児です。そして、桂教会で洗礼を受けられました。
奥様のきくみ先生はほせんの卒業生と法人に、そして、創立者、正治先生と素子先生と深い繋がりをもっておられます。
そんなご縁があり、桂保育園40周年記念礼拝の時も、法人職員の研修会の時にも、そして素子先生のお別れ会の時にも、節目の礼拝ではお話をして頂いていました。
今回のこの礼拝も、きっと正治先生や素子先生がそうなるように導いて下さったのだと思います。
礼拝のお話も、正治先生とのエピソードでした。
特に「良い保育をするには、良い保母が必要。その為には良い保母養成が必要」という正治先生の思いを伝えて下さいました。
また、闘病生活の中でも、「元気になったら保育園はこんな保育をしていきたい、保育士養成はこんな事を取り組みたい」と、いつも前向きにエネルギッシュに生き抜かれた正治先生の生きる姿を話して下さいました。
そして、正治先生のお葬式で、霊柩車に棺が乗せられる時に、奥様の素子先生が「バンザーイ」と見送られた。その真意は「正治先生は、神様のもとに帰られたのだから、喜ばしい事」とおっしゃった素子先生らしいエピソードだと感じました。
何もないところのからの出発でしたが、「子ども達の為に」「地域の方々の為に」という思いに心を動かされた方々のつながりから、保育園が開園され学院の出発点でもある「桂愛育会保母養成所」が開校され、
保育園の2階が教室だった当時は、柱のたくさんある教室でのリズムあそびの授業の風景の写真からも、整った設備の中での学びとはいえなかったと想像しますが、
良い保育の為にと工夫をこらして授業がなされていたのだろうと、熱意のようなものを感じとる事ができました。
その正治先生の思いは、素子先生、勝山先生、色々な方に受けつがれていき今日に至っています。
受け継がれた事は、目に見える物ではなく、たくさんの方々との人とつながりです。改めて、人とのつながりの力強さ、安心感、そして大切さを心の奥深い所で感じたひと時でした。
礼拝後は3人の卒業生の方に「ほせんの思い出」を語って頂きました。
年代、学科は違いますが、3人の方々の話に共通して、「厳しくもあったが、保育士としての魂を2年間の学院生活の中で伝えられた。だから今がある」とおっしゃっておられました。
また「同じ目標を目指す仲間と励まし合い、助け合いながら乗り越えられた」と、当時を懐かしく振り返り話して下さいました。
3人の方のお話から、時代の変化の中で変わらなければいけない事もあるけれど、変わらず伝えていくべきことは、保育士の仕事の素晴らしさであると改めて実感しました。
それは、ただ楽しいだけではなく、厳しい事、辛い事、悩む事もたくさんある大変な仕事でもあるが、そのすべての苦労を、一瞬で喜びに変え、「やりがい」と「生きがい」を感じる素晴らしい仕事だという事を伝えていける保育士養成をしていきたいと、気持ちを新たにしました。
〈茶話会の様子へ続く〉