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【チャペルアワー】「隣人を自分のように愛しなさい」 木原 活信先生

2019年7月10日(水)「隣人を自分のように愛しなさい」
聖書:マタイによる福音書22章39節
お話:同志社大学社会学部教授 社会福祉学博士 木原 活信先生

【学生の感想より】
・私も常に周りの目を気にして、自分がいいと思ったことでもできなかったり、周りの人に認めてもらってやっとできたり、自分で判断してやることにとても不安を感じます。でも他人を愛するには、まず自分を愛してあげなければならず、きちんと自分を受け入れ愛せるようになりたいと思いました。そして、子どもたちを心から愛し、保育のできる保育士になりたいです。
・今まで僕は自分自身を大切にできなかったかもしれないなあと思った。自分を愛するというのは難しいなあと思った。保育者としてだけでなく、この世に生まれた一人の人間、一つの命として、他者を愛するために、自分を認めて、大切にすることも必要なんだということ、今日の話を教訓として生活したいと思った。

 毎日のように親が子どもを虐待しているという記事を見ると、アガペー(無償の愛)は、これまで神の愛・母親の愛と解釈していたのだけれど、神の愛以外の解釈はないと感じてしまいます。しかし、先生のお話のように人として人を思うとき、「他人を愛しなさい」というよりも、「自分を愛するように隣人を愛しなさい」と言われた方が伝わるのではと納得しました。自己肯定感が育みにくい世の中で、問題点はどこにあるのか。福祉現場では案外、その対象となる人ではなく、その環境であったり、職員の関わりであったりすることも多いのではないかと自身の経験の振り返りからも感じます。子どもたちの自己肯定感を育み伸ばす「ほめて伸ばす」保育のあり方が求められているのではないかと再度考える機会となりました。木原先生、貴重なお話をありがとうございました。(専任教員:石塚正志)

【チャペルアワー】「置かれた場所で咲くということ」石塚 正志先生

2019年7月3日(水)「置かれた場所で咲くということ」
聖書:ヨハネによる福音書1章4~5節
お話:本学院 保育科専任講師 石塚 正志先生

【学生の感想より】
・自分の立場や状況を理解し、置かれた場所でどれだけ自分の力を発揮できるのか、それが大切なんだと思う。置かれた状況の中で全力で生きる素晴らしさを感じた。今日歌った讃美歌の内容にあったように、力強く自分の花を咲かせられるそんな人になりたいです。私も一つひとつの出会い、ふれあいを大切にしたいです。
・初対面の相手やまだ親しくない相手に対してなかなか自分を出せない、積極的になれず自分の殻にこもってしまうことはよくあることだと思う。また自身の課題や苦しみも勿論ある。その中で、ある意味、心の暗がりから一歩前に出て誰かのため、そして自分のために様々な気持ちを伝えたり、行動したりすることが自分や誰かの場所となり、花が咲く、自分の本来の気持ちが伝わるというものとなるのかと、今日はお話を聞いて考えることができました。
・人生の過程において無理なんてことはないのだと思いました。そして、たとえそれが失敗に終わって無理になってしまったとしても、それまでの努力をしてきた過程はその努力してきた人の何かしらの力に絶対に繋がってくるのだと考えさせられました。そういう〝生きる“ということは様々な場面や人から学べるのだと思いました。私たちはそんな〝生きる”ということに関してかなり近い仕事である保育士を目指しているので、そういうことについてこれからもよく考えていきたいと思いました。

 石塚先生にとっての大切な出会いとその方との関わり、またその方の生き方から先生が学ばれたことをお話くださいました。お話を聞いた1回生は入学して3か月…保育士を目指して今ここで学んでいる自分の心とも、改めて向き合う機会となったようでした。ありがとうございました。
今日のお話のテーマは、渡辺和子氏の著書「置かれた場所で咲きなさい」から付けられました。学生さんにも是非読んでいただきたいです。
(専任教員:池田奈緒実)

【チャペルアワー】DVD“とっておきの賛美歌物語” より「アメイジング グレイス」

2019年6月26日(水)「アメイジング グレイス(DVDより)」
聖書:エフェソの信徒への手紙2章1節~10節
お話:DVD“とっておきの賛美歌物語” より「アメイジング グレイス」
 [ライフエンターテイメント(いのちのことば社/ライフ企画)2008年]

【学生の感想より】
・讃美歌とは神ときずなを確かめるもの、讃美歌を歌う必要性や大切さを改めて感じることができて良かったです。
・讃美歌には作者の背景なども歌詞に込められていることを知りました。すごく深いなと感じました。
・どれだけ堕落、絶望していても自分自身が改心したい、変りたいと思えば人は変ることができるのだと学びました。アメージンググレイスは、改心したことで書かれた曲だと知り、神聖なイメージから変りました。
・悪いことや挫折があっても、今後どう生きていくかが大切だと感じました。
・道を失っても歌で救われることもある。歌の力ってすごいなと思いました。
・自分がしていた悪いことを忘れたり、隠したりすることのないジョン・ニュートンは、すごいと思う。そんな自分を救ってくらた神に感謝し続けることで歌が生まれ、今でも多くの人に歌われているのは素晴らしいと思う。
・どのような過去も自分であり、変えることができない。どんな自分も認め、受け入れ、成長していくことが大切だと感じた。
・私の卒業研究の内容のものと重なる部分があり、興味を引くビデオでもありました。子どもの道徳観を養うことに欠かせないものが、親や周りの大人との関わりが大きく、子どもの将来を大きく左右するのだと実感することができました。

 学院へ着任してから讃美歌を何気なく歌っていましたが、1つ1つの讃美歌に作者の人生が大きく関わっていることを知り驚いたことが一番の感想です。裕福な家庭に生まれてきたにも関わらず、人として罪を背負い前半期の人生を歩んだ今回の主人公のニュートン、多くの人の恨みをその後の人生でも背負い続けたのでしょう。ただ、人の心をこれほどまでに変えるものは何だったのかという疑問を感じました。きっかけは、奴隷船の遭難による神への助けを求める自らの弱さ、命が救われたことによる命の尊さの再認識、母親が伝えてくれた過去の記憶といったところでしょう。このような疑問を私が持ったのは、人は変れると思っている心と変れない人もいると思っている心が自分の中にはあると最近気づかされたためです。
 アメージンググレイスは、世界中の多くの人々が知っている讃美歌です。讃美歌だとは知らなかった人もいるくらい何かの枠を超えた名曲になっています。改心し、牧師となったニュートンの想いが人々の心にも響いた結果ではないでしょうか。(総務部職員:村松 伸哉)

【チャペルアワー】「すべては神が」渡邊 大修先生

2019年6月19日(水)「すべては神が」
聖書:創世記1章1~5節
お話:日本基督教団紫野教会 牧師/学校法人紫野キリスト教学園 認定こども園紫野幼稚園 園長 渡邊 大修先生

【学生の感想より】
・神のもとに自分がいることを忘れず、素直に生きていかなければいけないと思いました。また、人間は神さまが作られたので人はみんな平等であるという事も忘れず、これからの勉強に生かしていきたいと思います。
・「すべては神が」とう考えについて、信じる人と信じない人、分からない人等、多様な考えがあるのだと思います。お話にあったように科学で説明のつかない事象がこの世には多くあり、これもまた様々な価値観をもつことに繋がっているのだと思います。対立しうる意見、考えをそれぞれ持ちながら、相手の考えも受け止め尊重することも大切であるように感じました。
・入学後、聖書に触れることが増え、今まで以上に神について考えるようになり、願い、祈りを大切にするようになった中での今回のお話を聞いて、初心に戻り、日常の生活に感謝をしたいと思いました。
・私は聖書をすべて読んでいません。そして理解している訳でもありません。ですが、神の深い愛の存在は目には見えなくても感じることは度々あります。聖書をどのように理解するかは、個人差がありますが、現在の進化について神は何をお伝えになられたいのか…。今、私に出来る事をしたいと思います。

今日のお話を聞いて、聖書に関心をもった学生もあったようです。神様の存在を知ること、神様の愛を知ることは、自分自身と、またこの社会で共に生きる他者とを大切にできることに繋がっていくように思いまる。保育士になろうとする学生一人ひとりの歩みに、今日のお話から与えられた想いが繋がっていくように祈って参りたいと思います。ありがとうございました。(専任教員:池田奈緒実)

【チャペルアワー】「いのちが大切にされる社会をつくりだす」平田 義先生

2019年6月12日(水)「いのちが大切にされる社会をつくりだす」
聖書:ヨハネによる福音書5章1~13節
お話:社会福祉法人イエス団 空の鳥幼児園園長・愛隣館研修センター所長 平田 義 先生

【学生の感想より】
・子どもたちと関わっていく中で、子どもたちから学んだり、発見したりすることがあるのだと思います。そのことも今回の話で分かり、自分自身も様々な子どもから学んでいきたいなと思います。いくら、障がいがあっても生きる価値がない命はないと思います。
・障がいのある子どもの保育をしてきた人でさえ、障がいのある子どもを産んだ時に、自分を責め、病院を責め、子どものこれからを考えられなくなってしまう…。障がいの有無に関係なく、壁を作らず素直に歩み寄っていける人間になりたいと思いました。
・世の中は昔から障がい者に対して、とても失礼な行動をしていると思います。昔、簡単に殺されていた時代があるということを知り、本当に胸が痛くなりました。他にも、普段から障がいのある人と関わっている人が産んでも戸惑うということも知りました。私もそういうことを考えないといけないと思いました。
 
 お話の中で、インクルーシブ保育について、「障がいのある人もない人もみんなが一緒に学習したり遊んだりすることができるようにすること」と分かりやすく説明して下さり、空の鳥幼児園と同じ法人の保育園の子どもたちと過ごす時間があること、その様子についても語っていただきました。
 平田先生のお話を聴き私は以前、関わっていた障がい児を持つ親の会のことを思い出しました。「この子が誕生した頃は、未来が見えず泣いてばかりでしたが、今はこの子が私の子どもになってくれて、ありがとうの言葉しかありません。」とおっしゃるお母さんの笑顔がそこにありました。お母さんがわが子を受容することができたように、誰もがあたりまえに受け容れることができる社会になるように実践していきたいと強く感じました。日々、実践され、こうして学生や教員の前で語ってくださる平田先生に感謝の気持ちがいっぱいです。ありがとうございました。(専任教員:石塚正志)